高校の演劇大会の話

気になる話を聞いた。「オリジナル台本じゃないと県大会にはいけない。」

嘘か本当かわからないけど、続けて「台本制作が行き詰まると、既成台本に逃げたくなる(を使いたくなる)」「既成台本使うと自分に負けた気がする」という。黙って聞いていましたが、悲しい気持ちになりました。もちろん、話をしていた学生たちにではありません。

オリジナルじゃないと県大会はいけない、もし本当なら何故。なんのために。やっている生徒たちのためになる選考ルールなのか。演劇のためになるのか。既成台本で素晴らしい舞台を創っても駄目なのか。疑問は尽きない。県大会への条件にするほど、オリジナル台本であることは重要なんでしょうか。県大会への条件にするほど、既成台本は問題があるのでしょうか。聞くと戯曲作りの講習等はやっていないという。観て学ぶ機会も多くないだろう。戯曲を読む機会は更に少ないだろう。生徒たちと係わりがない訳ではないので、あらゆる面で苦労している様子が目に浮かぶ…。なんで? 素人意見ですが、演劇とは別の理由でこのような選考ルールを作っているとしか思えません。本当なら演劇を随分傷付けているのではないかと感じます。本当なら生徒を随分傷付けているのではないでしょうか。もし本当なら理由を聞きたい。このルールを作った偉い人たち。このルールを踏襲している偉い人たち。教えて下さい。なんで? この話は、勘違いであってほしいと思います。※各地区によって選考ルールは若干違います。(青森大学演劇団「健康」顧問 萱森由介)